こちらのページでは、自毛植毛のスタンダードともいえるFUTという術式についてカール流に解説していきます。
というのも、僕が植毛した3回いずれもこの方法でしたので、FUTについては酸いも甘いも心得ていますから、そこら辺のヤブ医者よりかは全然通じてますよ(笑)
FUTのことならカールに何でも聞いてくださいね^^
FUTとは?
FUTとは、Follicular(毛包) Unit(単位) Transplantation(移植)の略称で、字義的には「毛包単位植毛」として知られる世界的に一番スタンダードな植毛法のことです。
FUTの「F」に相当する毛包(以下の画像参照)は、一般に髪を産出する部分全体を指し、僕らが肉眼で捉えることができるのは毛穴くらいですが、実際にはその下の脂腺や立毛筋などから成る1セットの単位で存在しています。
なので、この毛包(F)の単位(U)ごと移植(T)してしまう植毛法がFUTということになります^^
FUTによる自毛植毛の流れ
まず、移植する髪を後頭部と側頭部から調達します。
後頭部と側頭部のヘアは、もともと男性ホルモンの影響を受けにくくAGA(男性型脱毛症)になる可能性が低いため、薄毛の箇所に移植しても生涯生え続けるのがその理由です。
生涯生え続ける髪だけを使用する
初めに採取する範囲を短く刈り込みます。
症例:湘南AGAクリニックドナー採取箇所
後頭部に麻酔をかけ、無感覚状態になったら、ドナーと呼ばれる毛根付の頭皮を切り取って採取します。
出典:紀尾井町クリニック毛根付きのドナー
採取されたばかりの頭皮ドナーは帯状になっていますので、移植しやすいようにそれを細かく分けていきます。
これを株分けと呼びますが、ただむやみにカットするのではなく、特殊な顕微鏡を使いながらFollicular(毛包) Unit(単位)ごとに分け整理していきます。
症例:湘南AGAクリニック
ちなみに、 FU=髪1本 ということではなく、通常の髪は1~4本の太い毛(日本人の場合、4本はほとんどない)と1~3本の産毛が1セット(1ユニット)で存在しているので、その状態に従って忠実に株分けをします。あくまでもその状態で植毛するのが自然な生え方になるからです。
出典:紀尾井町クリニック株分けし終えた状態
次に、移植箇所にあたる植え込む部分にスリットと呼ばれる一種の切込みのような穴(新しい毛穴)を空け、そこに株分けし終わった移植毛を植え付けていきます。
症例:湘南AGAクリニックスリット(毛穴)作りをしている様子
ちなみに、スリット(切込み)の作業は向きと深さがとても大切で、浅すぎると定着する前に移植毛が取れてしまう恐れがありますし、深すぎても炎症を起こしたり、ピットスカーと呼ばれるミカンの皮の表面のようなブツブツした跡ができる可能性が出てくるため、熟練した技師(ドクター)に依頼することが重要です。
植え込みの作業では生え際の部分が特に繊細な箇所にあたるので、手前は最も小さい1本毛を植え込み、次に2本毛、その奥に3本毛といった具合にしながらグラデーションテクニックを活用してナチュラルに仕上がるようにします。
出典:アスク井上クリニック植え込んでいる様子
植毛し終えた後の移植毛は5,6ミリくらい伸びてから、約一ヶ月後にほとんどすべてが一旦抜けて、2,3ヶ月後から通常の髪のように生え始め、その後はグングンと成長して基本的なヘアサイクルを全うしていきます。
死ぬまで生え続ける髪ですから、発毛薬などでメンテナンスしなくても生涯ハゲ知らずでいられる夢のような人生を満喫できるようになってしまいます^^
FUT植毛前 & 植毛後
治療内容 | FUT法で生え際付近に2250株の自毛植毛を実施 |
費用 | 3回合計約150万円(税抜) |
主な副作用・リスク等 | 一時的な痛み、赤み、熱感、抜け毛、くせ毛、つっぱり感、感覚の鈍さ、膨隆、腫脹、瘢痕等が生じる可能性。 |
注意点 | 植毛の治療効果は人それぞれで異なります。あなた自身の植毛結果が他の症例と同じになることはありませんのでご注意ください。 |
現在
現在
これは僕自身の頭部画像なんですが、いかがでしょうか?
人様に見せても全然悪くないレベルですよね?^^?
FUTによる植毛手術の概要は以上になりますが、次に、FUT植毛の主なメリットとデメリットをご紹介していきますね^^
FUTのメリット1:生え際がナチュラル
僕自身、生え際の自然さに惚れ込んでFUT植毛を採用した背景があります。
経験豊かな技術力のあるクリニックを選べば、納得いく生え際を実現できます。
出典:ヨコ美クリニック
治療方法:ヨコ美クリニックによるFUT植毛。
施術の説明:メスで後頭部の毛包ドナーを採取して生え際に移植。
施術の副作用(リスク):一時的な痛み、赤み、熱感、抜け毛、くせ毛、つっぱり感、感覚の鈍さ、膨隆、腫脹、瘢痕等が生じる可能性。
施術の価格:500株34万円~2500株120万円(税別)
※ 治療効果は人それぞれで異なります。あなた自身の植毛結果が他の症例と同じになることはありませんのでご注意ください。
これくらいのレベルであれば、20代の方でも十分許容範囲な仕上がりでしょうし、歳を重ねれば重ねるほどもっと自然でちょうど良い密度にも感じられるようになります。(もちろん個人的に密度を増したいなら写真のレベルより更に濃くすることも可能です^^)
このように、カツラや髪にくくり付ける増毛法の生え際とは違い、FUTの植毛技術は本物の髪がナチュラルに生える方法です。
FUTのメリット2:値段が安い
安いと言っても植毛手術は最低でも何十万円はするため、それだけ見ると到底安いとは思えないかもしれませんね。
ですが、長期的な生涯費用で見るとカツラや増毛、フィナステリド錠などのAGA治療よりもリーズナブルで、事実上、自毛植毛はAGA治療の中で費用対効果(コスパ)が一番良い選択肢になります。
自毛植毛は「高額な費用がかかりそう…」というイメージが持たれやすい薄毛治療です。 自分の場合もそうでしたが、最 …
また、植毛する方法は何種類もあるんですが、今最も主流の植毛技術はFUTとFUEの2種類です。
それで、この二つが比較されることが多いんですが、中でもFUTのメリットと言えば、FUEよりも価格が安く済むことです。
生え際後退に悩みだしたM字さんの場合、1000本から2000本前後の移植になることがほとんどですが、FUEですと大体50万~140万円(クリニックにより異なる)で、FUTでは大体40万円~70万円(クリニックにより異なる)と比較的割安で行えます。
おおざっぱな数字で申し訳ありませんが、通常はFUTがFUEよりも合計料金が最低でも2,3割安いのが相場で、株数だけで言ったらFUTはFUEの約半額です。
ちなみに僕が植毛した当時は1500本(約750株)で60万円(1回目、2回目)、40万円(3回目)といった内訳でした^^(現在の料金体系は若干変動あり)
FUTのデメリット1:後頭部に線の傷が残る
FUT植毛は、生え際がとても自然で安く済むという魅力的なメリットがある一方で、残念ながら見過ごせないデメリットもあります。
その代表的なものが後頭部にできる傷です。
なぜ傷ができてしまうかと言うと、移植毛を採取するために後頭部の頭皮(ドナー)を切り取るわけですが、その後に傷口を縫い合わせて抜糸を済ました後に、どうしても幅の狭い一筋の傷が残ってしまうんですね。
出典:ヨコ美クリニック
上の写真のような一本の線ができるんですが、後頭部にできるこの線は、本人の体質や手術直後から抜糸までの過ごし方などの影響により残る幅が変わってきます。
ちなみに、僕はこのデメリットがあまり気にならなかったので、手術直後から普通に動きまわり、寝ているときもあまり大事に扱わなかった結果、傷の幅が多少大きくなってしまいました(;´∀`)(※ 抜糸までの期間は通常一週間前後で、抜糸をしない自然に溶けるタイプの糸も選択できます。)
それでも、普段無理に髪をかき上げない限りは誰にもわからないので、問題はありません。(後頭部をかき上げる状況はまずないですからね^^)
でも、僕とは反対に、いかなる理由でも身体に傷を残すのは良心的に無理! という方もおられるでしょうから、そういう場合は…残念ながらFUTは向かないかもしれません。
また、FUTをした後に髪が短いと、直視で傷が見えてしまい、外観的にもよく映りませんので、丸坊主や短髪をしたい方にもFUTは向かない方法です。
FUTのデメリット2:ショックロス
ショックロスとは、植毛手術や麻酔などの影響を受けて既存の髪が一時的、或いは永久に抜けてしまう現象のことです。
この言葉だけを受け止めると、
えっ、既存の髪が抜けってったら植毛もくそもないやろ~Σ(゚Д゚)
…ってなる方もおられるかもしれませんが、実情はそんなに深刻ではありません。
というのは、抜けるほとんどの髪は一時的なものだからです。
はっきりとした試験報告がないため医学的原因はわかっていませんが、スリットや移植する際の影響で周りの髪が機械的・人為的に毛切れを起こしたり、血行の変化、ショックによる既存毛の突然の休止期突入などによって、毛が一時的に脱落してしまうようです。
タイミングに関しては、手術直後から抜け毛が多くなる場合もありますし、3,4ヶ月後から脱毛が多くなるケースもあり、ショックロスが起きる一貫した“決まり事”がないため、あらかじめこの問題が自分にどれくらいの被害をもたらすかを予測をすることは事実上不可能です。
あくまでも個人個人の状況で異なっていて、ケースバイケースということになります。
なので、いくら心配だからといっても、この問題を植毛医に相談するのはナンセンスかもしれません。
とは言え、自毛植毛をしても既存毛の毛根が損傷していなければ、数か月でショックロスに見舞われた髪も再び生えてきます。
ショックロスで多少髪が少なくなったと実感しても、数か月後には元に戻りますし、その頃には移植毛も同時に芽を出しますので、少しの期間だけ辛抱すれば自然と解決する問題です^^
まれに、元々あった細い髪がショックロスで抜け、それ以降生えて来なかったという感想をもらす人がいますが、それは自毛植毛をしなかったとしても、早いうちになくなる運命のあった弱いヘアに過ぎない可能性があります。
それに、よく効く発毛剤などを併用するなら、ショックロスというデメリットはすばやく解決することができますので、多角的に見ても、それほど心配するほどの問題ではないことがわかるでしょう。
ショックロスとは一言でまとめると、「植毛が原因で起こる既存毛の脱毛」現象を指しています。 植毛について調べてい …
ちなみに、僕は3回植毛をして、一度もショックロスを経験したことがないラッキーボーイです^^ ← ボーイって言える年齢でもないですが(;´∀`)
FUTに特化した主なデメリットは後頭部の傷とショックロスが主な問題で他にはありません。
自毛植毛という大きなカテゴリーで捉えるなら、稀(まれ)に起こりうるデメリット・副作用はまだ幾つか存在しますので、その点については初心者講座記事を読んでいただければと思います^^
まとめ
FUTは世界的にもスタンダードな自毛植毛で、現在のアメリカでは植毛手術の7割がこの方法で行われています。(※ 日本ではFUTとFUEの割合が5対5のイーブンです。)
でも、クリニック選びを間違えて、経験の浅い信頼できないところで行うと失敗してしまう可能性も今だに存在します。
なので、もし自分もFUTで植毛したいと思われるなら、ずっとFUT専門で行ってきた技術力のあるクリニックで必ず行うようにしましょう。
FUT植毛は1995年頃から始まり、その実用性から瞬く間に世界に浸透し、これまでの20年間でカールを含め何百万人という人が経験してきた信頼できるAGA治療の一つです。
入院の必要もなく、一回の手術で薄毛を克服できる、夢のような本当に素晴らしい医療です。
これを読んでいるあなたにも、生える感動をぜひ味わっていただきたいと心から願っています^^
出典:ヨコ美クリニック
FUT植毛の症例
治療方法:ヨコ美クリニックによるFUT植毛。
施術の説明:メスで後頭部の毛包ドナーを採取して生え際に移植。
施術の副作用(リスク):一時的な痛み、赤み、熱感、抜け毛、くせ毛、つっぱり感、感覚の鈍さ、膨隆、腫脹、瘢痕等が生じる可能性。
施術の価格:500株34万円~2500株120万円(税別)
※ 治療効果は人それぞれで異なります。あなた自身の植毛結果が他の症例と同じになることはありませんのでご注意ください。
もしこの記事を読んでFUTについてまだよくわからないことがあったら、いつでもお問い合わせからカールに聞いてくださいね。
どんな些細なことでもいいので…
お便り待ってます^^
もう一つの術法であるFUEについても別記事で取り上げていますので、よかったら合わせて参考にしてください^^
ほとんどの自毛植毛はFUTがベースとなっています。 アメリカでは7割、欧州では5割、ブラジルではなんと9割もの …
追記:カールさんはどこの病院を利用されたんですか?という問い合わせが多くなってきたので、カール本人の症例もご紹介しておきますね。
↑M字ハゲ時代↑
治療内容 | FUT法で生え際付近に2250株の自毛植毛を実施。 |
費用 | 3回合計150万円(税抜) |
主な副作用・リスク等 | 一時的な痛み、赤み、熱感、抜け毛、くせ毛、つっぱり感、感覚の鈍さ、膨隆、腫脹、瘢痕等が生じる可能性。 |
注意点 | 植毛の結果は人それぞれで異なります。あなた自身の施術が他の症例と同じになることはありませんのでご注意ください。 |
↓自毛植毛した現在↓
施術から18年経過
現在もフサフサのまま^^
僕はヨコ美クリニックで植毛施術を受け、前髪を理想の状態にしてから、AGAの部位は育毛剤や発毛薬で守ってきました◎
なので、あなたも自分にふさわしい方法を見つけて取り組むなら、今の悩みを確実に解決していけるはずですよ。
カールはあなたの治療計画を本気で応援しています^^
こちらのページではヨコ美クリニックの気になる植毛施術の特徴・症例・費用等をどこよりもわかりやすく掲載いたします …
【植毛クリニック一覧表】
※ 費用欄は1000株移植したときの料金です。
※ 最終確認はご自身でお願い致します。
※ 無料カウンセリングは一覧表の「公式HP」から簡単に申し込みができます。
※ サイトの情報を利用し判断・行動する場合は、医師や薬剤師等のしかるべき資格を有する専門家にご相談し、ご自身の責任の上で行ってください。